「Canvas2〜虹色のスケッチ〜」 児玉樹 少年エース ISBN:4047137537

番外編の「エクストラ・シーズン」から約半年、ついにほぼ原作準拠の本作の1巻目が発売です。
原作タイトルはこれを読む人はほぼ知っているだろうから説明はパスで。
逆に漫画から原作に行くとハマるので、その意味でもパス。
(と言いつつ自分は漫画→ゲームの順でしたが)
もしくは、「エクストラ・シーズン」の感想でも読んでください。
さて、今回は副題が「虹色のスケッチ」になったからも分かる通り、
原作準拠のストーリー展開です。と言ってもそのまま追ってる訳ではありませんが。
イベントや設定を上手く詰めてますね。
「エクストラ・シーズン」で出てこなかったエリスのトラウマの話なんかもありますし、
いつの間にやら赴任していた霧も1話使って登場させてますし。
その代わり、と言っては何ですが、ヒロイン数名が未だ1巻で未登場のままだったりしますがw
あ、あとオリキャラで出てた竹内部長が、PS2ゲーム化に合わせてデザインが変わってたり。
けど、部長は出来れば地味めなメガネ無しのポニ子さんで居て欲しかった…。
でも、キャラはあまり変わっていなさそうなので、部長の為にPS2版を買いそうな気も。
しかし、相変わらずこの方上手いです。
ギャルゲー臭がこれでもか、という程していた原作をきっちり優良ラブコメ、と言うか少女漫画に仕立ててます。
特に主人公の浩樹のキャラをきちんと話を動かしやすいよう、
読者に魅力的に見えるように作ってますので、この辺が個人的に原作より読みやすく、特に好ましい点ですね。
まあ、他のキャラも少なからず児玉さんカスタム化されてますが。
そうそう。単行本には各話の間に4コマが入ってたり、巻末オマケ漫画が入ってたり、
カバーを外すとこの「虹色のスケッチ」の予告漫画が載ってたりと、
雑誌購入組にも優しいサービス満点な作りになってますね。この手のオマケが好きな自分も大満足。
どうしても主人公視点で、他キャラとの絡みが少なくなりがちな原作の欠点を
こーいう所でもフォローしてくれるのは嬉しい限りです。特に、エリスと霧の絡みが好きだったので。
最後に。「エクストラ・シーズン」もこの「虹色のスケッチ」もメインヒロインのエリスの扱いが大きいですが、
個人的には、幼なじみスキーで男前なヒロインスキーなんで、本誌9月号辺りまでは損な役回りが多く、
オチの一コマや浩樹をぶん殴ったりするくらいしか活躍の場がなかったりする霧先生に愛の手が欲しいです。
……と思ってたら出番が増えてきたのでこのまま霧ルートで突っ走って欲しいところ。
と言うか今見てる限りでは浩樹が、エリスの事を恋愛対象として見そうにないんですが。
(主にお兄さん視点とお父さん視点が多分に入ってる所為でもあるみたいですが)
追記。勢い余ってこの連載の為だけに少年エースを買い始めただけでなく、
今月からコンプエースまで買ってしまったんですが、コンプエース、次号から隔月化するみたいですね…。
ご本人のHP見てると連載2本で原稿の進行がキツそうなんですが、大丈夫でしょうか……。