「ケータイくんといっしょ」 柳原望 メロディ ISBN:4592188276

ついに出ました、数年振り(単行本換算で正確には4年と9ヶ月)に「まるいち」が収録されてる単行本が!!
で、そこだけ柳原さんのHPで見て中身を確認してなかったのですが、
内容はタイム誌アジア版の「ロボット特集」に掲載されたもの、
なので、まるいちは拝めましたが、有里くん+美月さんのコンビを拝むことは出来ずに敗退。
む、無念……。
とまあ、前振りはうっちゃって肝心の「ケータイくん〜」ですが、
タイトルの通り、携帯電話がウィルスの効果で人格を持つという奇病が広がり始め、
その携帯に振り回される人々の非日常を描く、何とも少女漫画の枠から外れかけなSF風味の入ったコメディ。
しかし、全編通して出てくるキャラクタが40代の変人教授♂と典型サラリーマン♂と言うのは何とも。
そりゃあ、表紙絵を描くのに悩むのも分かる気がします。
でも、携帯電話に人格を持たせると言うウィルス伝染でSF風味が入っているものの、
そことなくメルヘンな雰囲気や、そのウィルスの目当てがヒトから分泌される
幸せのエネルギーだったりするのが、何とも少女漫画です。
一番好きなエピソードは一番最後の#7「超能力ケータイ」ですね。
と言うか#1の時点では七三分けで嫌味な典型サラリーマンキャラだった千井さんが、
話数が進むに連れて徐々に、学生時代から続く三角関係に悩む少女漫画キャラになっていったのが、
個人的には激しくツボにキました。もちろん、お話の終わりにも大納得。
しかし、その際(主人公化)にデザインが少々(?)変更されていくのはお約束ですよねw
まあ、それだけでなくこのお話が一番作中のテーマにダイレクトってのもありますが。
そんな感じで玄人好みな少女漫画「ケータイくんといっしょ」、オススメです。