「Canvas2〜虹色のスケッチ〜」2巻 児玉樹 少年エース ISBN:4047137723

よくよく気付いてみれば間3ヶ月で月刊雑誌の中の2巻目刊行ペースとしては割と早い発売でした。
番外編も描かれてますが、今回の収録はメインヒロインをこの巻で登場させきる為か、本編のみの収録。
番外編が掲載されているコンプエースは、1・2回目の時は買ってなかったので、
今回の単行本収録分でカバー出来る、と踏んでいたアテが外れました。
エースを買い始めたのはスケッチ8「浩樹の長い一日」からなので、
プールで絡まれるエリスを浩樹がかっこよく(?)助けるシーンをもう一度見れる日は遠そう。
と、前置きが長くなりましたが、F&C原作の「まっとーかわいい純情学園ストーリー」の2巻目です。
個人的に1巻目の表紙の帯についてたこの紹介文はヒットだったり。
さて、ちょっと長くなりますが、各話紹介でいきます。
※は、各話の間に挟まれてた4コマの感想です。

スケッチ7「切なる願い」

1巻目では、全く出番のなかった菫登場の回。
「エクストラ・シーズン」の時もそうでしたが、この漫画の菫のキャラ立てとストーリーは非常に良いです。
親の七光り、という中傷に苦しむ芸能一家の末っ子がトラウマを跳ね除けて、
自分が好きな事に向き合ってくまでの過程を描いているのですが、
原作プレイ済の皆さんはご存知の通り、あちらの浩樹は割りと駄目なので、
こちらの浩樹程カッコよく、菫の悩みを解決してやれません。
今回は、浩樹→菫→エリスという対比があるので、エリスを絡めてのストーリー展開に
なっていましたが、これでもほぼ変わらず涙腺直撃します。
直撃箇所は、菫が自分の願い事を書いた短冊を握り締めてるシーン。


※四コマは、男子部員と浩樹の心が一つに!wという芸術を冒涜する4コマ。
しかし、PC版でならそんなシーンも実現可能ではな(ry

スケッチ8「浩樹の長い一日」

さて、前話のシリアスから一転、ギャルゲー主人公としては正しい3股話。
具体的にはエリスのテストの出来が良かったご褒美と可奈の小説の単行本化のお祝いと
菫の発表会を見に行く約束が同じ週末の日曜日に被ってさあ、大変というお話。
キモは、撫子三人娘が仲良くなっていくシーンとか。
しかし、この頃の霧は本当に不遇だ。


※このオチは予測出来ましたが、浩樹の財布は常にピンチだなあ。エクストラから続行中?

スケッチ9「遠い思い出」

この辺りから割とお話がシリアスに。そして霧の扱いがメイン寄りに!!(重要)
裏でやってる番外編は逆にコメディ色が強く。
お話は、夏休みを利用しての北海道への帰省中に、浩樹が母校へ寄るというもの。
部室で、昔の思い出に浸っていると、その頃に戻ったように霧が部屋の扉を開けて……。
セーラー服の霧はいい。というかショートよりはセミロング位の方が霧さんは萌えると思うのですが。
しかし、回想で出てくる柳は随分スリムな感じに。
まあ、これならヒロイン化した〜とか言われそうにない程度のイメージ変えとも言えます。
が、801度はupしたかも。


※しかし、この何から何まで分かりやすい所が霧のチャームポイントですよ!!浩樹にベタ惚れ。

スケッチ10「青いリボン、赤いリボン」

PS2版で追加ヒロインの藤波朋子嬢初登場の回。
この回の出番だけ見るとクールビューティっぽく見えますが…。
そしてコミックスでは描写の無かった、寝起きの悪いエリスの様子が今回初登場。
ゲームだと、毎朝地面とキスさせてからスタートさせてたような記憶があるので、
この辺りは是非入れて欲しかったです。うむ、満足。
浩樹と霧の内緒話に気付いたエリスが、その事をタバコを吸っていた浩樹に問い詰めるけど、
途中錯乱して画材が落下→エリスを守る為浩樹が庇う→頭から浩樹出血の流れで
エリスの過去のトラウマ発動。
そして、浩樹の家族発言をこっそり聞いてしまってショックを受けるエリスと一挙急展開。
個人的にはこれなら、霧ルートに流れてくれないかなあ、とか期待しました。
そして今更気付きましたが、副部長(この回初出)は時期的にアニメとほぼ同時の出演かな?(後書きより)


※リボンと遠い約束というのはありがちですが、好きな演出の一つです。
白いリボンと約束とか。しかし、一番好きなのは元気な君と赤いリボン(笑)←約束は無関係w

スケッチ11「初めの一歩」

そして今回収録最終話。ここでようやく紗綾が登場してヒロインが全員登場。
でも、あまり理事長代理には出番がなさそうだなあ。
その分キャラをボケボケお嬢様とシスコン路線で強化してるっぽいですが。
で、ストーリーは前回の引きから自分を見つめなおして、新しい一歩を踏み出そうとする
エリスの頑張りっぷりが描かれてます。
原作ではこの辺りの描写がとんでましたので(浩樹視点のみなのが理由と言えば理由)
エリス好きには、かなり嬉しい回ではないかと。
そして前回クールビューティーっぽく登場した朋子は、さっそくおせっかいキャラとして仮面を剥して大活躍。
あの啖呵はお見事でした。是非PS2版でも入れて欲しい。


※さっき言ってたボケボケお嬢様キャラの補強はこの辺りとかがそう。
自分のゲームをやってた記憶ではもう少ししっかりしたキャラだったような。

あとがきページ

美術部副部長の大きめなコマでのカットとか、アニメ版浩樹のカットとか。
カバーを外すと五年前のワンシーンという事で4コマが3点程。
浩樹のシスコンっぷりとか、フリルと花束付きの(似合わないw)霧とか、ストーキング(小)エリスとか。
でも、こっちのエリスはファンディスクのエリス程黒くないので、実に可愛い。
お兄ちゃんのほっぺにチュウ、という悶える程素晴らしいカットは最高ですよ?

最後に

しかし自分で言うのもなんだけれど、567円税込み分はしっかり楽しんだと思います。
あと、そろそろ児玉樹先生はご自分の作業用机を買わないのだろうか。
タツネタとかは割と日記とかでも聞きますが、自画像(?)隣のペットのツッコミは
他の読者のツッコミでもあると思う今日この頃。